提案1 of 武松事業デザイン工房


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1955年生まれ〜/1960年生まれ〜


団塊の世代と第二団塊の世代に挟まれた世代。一時「新人類」と呼ばれたこともありますが、その呼称も定着せぬままに忘れ去られてしまったような…まさに少数派。多数派と多数派の間に挟まれた中間管理職のような世代です。
団塊の世代が神輿に乗る世代だったら、それを担ぐ世代。後輩たちは縁日の夜店に遊びに行ってしまっているから、担ぎ疲れてしまっていても、なかなか後続は現れない。しかも、神輿に乗ってた人たちは「やあ、きょうは良かったよ、ありがとう」と、とっとと帰ってしまう。つまり、片付けも、この世代の仕事…

ただ、そうやって鍛えられてきたから実力はある。なんだって引き受けざるを得なかったから、器用に何でもこなす。だったら、その実力を、自らの世代を主体に発揮してみたらどうか…そうしたらヨコハマにも新しい風が吹くんじゃないか。面白そうだといってくれる後輩諸君もいるんじゃないか…

とうわけで、非団塊の世代、非第二団塊の世代によるCLUBのご提案です。

After1960/UNDER 55のAfter1960は「1960年以降の生まれの」という意味です。1960年は、池田内閣が「国民所得倍増計画」と呼ばれた長期経済計画が閣議決定した年です。ここから、私たちのよく知る「一億総中流」の時代が始まります。

国民健康保険法が大改正されたのが1958(昭和33)年。そして、全国の市町村で国民健康保険事業が始められたのが、1960年の翌年=1961(昭和36)年。これで「国民皆保険」が確立。この年には同時に国民年金法も実施され「国民皆年金」もスタートしています。

UNDER 55は「55歳以下の」という意味を表しています。現在、55歳の方は昭和28年(1953年)生まれ。この年、日本初の民間放送局「日本テレビ放送網(NTV)」がテレビの本放送を開始しました。
つまり、この世代は、画一的なマスメディア情報に大きな影響を受けながら、みんなと歩調を合わせていく。学校の言うとおりにする…そうすれば、終身雇用制度で、年を重ねれば給料はあがり、保険と年金はもれなく付いてくる…まさに、こうしたことを信じてライフデザインを組み立ててきた世代だということができます。

しかし、目の前でそうしたものが、すべてガラガラと音を立てて崩れはじめています。

あと30年、とか

78.7/85.7

空白の90年代に10代を過ごしたわけでもなく、バブルの絶頂期に30代前後。経済「上り坂」の時代に人生の前半を過ごしてしまった…故に、縮小していく社会においての人生設計をどうしていいのかわからないし、これからの時代の像を描くこともできないというのが、偽らざる現状です。

でも、現在、平均寿命は男性で78.7歳。女性で85.7歳。

私たちは、あと30年から40年、この国で生きていかなければなりません。

そろそろ行動を起こしませんか。この世代が既成のかたちをぶっ壊して、次の時代をつくり出さないと…もう上の世代から打開策は出てきません。
いや、ぶっ壊す前に、とにかく、同世代で、自分たちの行く末、どうしていくのか知恵を出し合いませんか。話しあってみませんか。

というわけで、After1960/UNDER 55のためのCLUBの設立を提案したいと思っています。

団体ではない/ただ「場」があるだけ

個々でヒントを共有する「場」であること

じゃぁ、このCLUB、何をするの?

誤解を恐れずに言えば「CLUBとしては何もしません」といわせていただきたいと思います。今さら団体行動という時代でもないし、数の圧力で押し切れる時代でもない。共感を得られる「言説」や「考え方」が、ひとりひとりの心に共鳴して、それが何かの出来事を産み出していく時代です。

だから、このCLUBでは、ただ、人と人とが出会って刺激し合って、個々に動き出せばいい(もちろん、組める人は組めばいいけれど)。そう考えています。

集まらない集まり…
たくさんのプロジェクトが生まれる場所。

地域企業の経営者が、何らか団体をつくるとなると、業界団体か、あるいは、いずれかの政治家の方をバックアップし、その人とのつながりを確認するためのもの。広義にとらえれば親睦団体ともいえますが、共通の利益につらなる利益集団といえなくもありません。

純粋に地域活動のための団体というものもあるかもしれませんが、そこに地域の企業家や後継者、起業家などが絡んでくると、やはり前段の団体に似たような性質を含むようになってくる…
これまでの地域経済のあり方、その場における企業経営のあり方を考えれば、ある意味、それは正しい姿なのかもしれませんが、消費者をみつめ、的確に要求に応えていかなければならない時代には、そうしたものとは異質の「場」が必要になってくるはずです。

アイディアを練る…ひとりでデスクにメモを置いて、うんうん唸っていても煮詰まるばかり。旧来からの仲間、同業の仲間たちと話し合っていても、なかなか打開策がみつからない。故に異業種の人とも話してみたい。地域企業どうしの関係の中では出会えない、たとえば東京のデザイン事務所で働く人に話しを聞いてみたい。

そういうことをイベントにして会員に提供するのではなく、できれば日常の空間に、いつも新しい出会いが待っているような「場」をつくりたい。

それが「After1960/UNDER55 CLUB」というCLUBについての考え方です。

出会うこと

出会うことから活性化がはじまる


日常的に繋がりを持ちやすい関係から、一歩離れて、別の世界に生きている人の話しが聞いてみたい…そうはいっても、急に訪ねていってチャイムを押すわけにもいかない…
パーティで名刺交換をしたけれど、それだけの関係で、つっこんだ話しが聞けるだろうか…

「After1960/UNDER55 CLUB」は、そうした壁をブレーク・スルーできる場であればと思っています。

新しい出会いに恵まれると、それだけで活性化していくものです。やる気も出てくる。いまどき、知らない世界だらけで生きているより、たくさんの、異なる世界(業界)に生きてきた人のレアな話しを聞いていたいとも思う…

でも、案外、そういう場はありそうでない。

ただのBarというんでも困るし、女性も男性も気兼ねなく居られる場所でなければならないし、一方で、せせこましく美味くもない朝食セットをつつきながら、自己紹介をし、ふられれば何か、当たり障りのないことをいうなんていう場でも、ブレイン・ストーミングは始まらない。

スクール形式のセミナーは山ほどあります。交歓会や親睦パーティも山ほどあります。名刺交換会だってあるし、お見合いパーティみたいな異業種交流会もある。

でも、どれも違うのです。

「After1960/UNDER55 CLUB」は、たぶん毎日やってなければダメでしょう。気が向いたときに行ってみたら、誰かが居る。そういうスタイルの場です。
でも、あんまりアルコールはいらないかな。酔っぱらっていい気分で話しをしてストレス解消というのなら、相生町あたりに行けばいい。愚痴のこぼし合いでも仕方がない。
とにかく,何かを始めることを楽しめるような、そのためのブレイン・ストーミングができるような、そういう「場」をつくりたいと思っています。

プロジェクトが生まれる

「出会い」から「出来事」をつくる


「出来事」をつくるとはいっても、このCLUBとして、なにか事業を興そうと考えているわけではありません。それは前段でも述べたとおりです。だた、ここでの出会いが、パブリックなものにしろ、ビジネス軸のものにしろ、あしたの横浜を面白くしてくれそうな「事業」に繋がることを望んでいます。

現況の横浜では,本格的なブレイン・ストーミングが起こる場がありません。本人たちはそのつもりでも、結局は、ただの飲み会であったり、だらだらと会議を続けているだけだったり…

なぜ、そうしたことになるのかといえば、ひとつには、絶対に事業化するという目的がないからだと思いますし、事業のかたちがあるとしても、それが毎年繰り返される恒例事業であって、概ねのひな形は定まってしまっている…故に、話し合うと言っても、事業の根幹から考え直す必要がないからだなのだと思います。

そういう意味で言えば、話し合いというか、提案しあうとうか、そういうことは、もうずいぶん前から繰り返されてきているのだと思います。
「こうすればいい」という話しだけは、ずいぶん昔から繰り返されてきています。
でも、実際に、新しい「事」が起こるわけではない。風が吹かない。

そういう意味においても「もう、誰かが動きださなければならない」時期にさしかかっていると思います。